季節別の注意点と対策

快適・夏対策

夏のお出かけで気をつけること

日中の散歩は避けて

赤ちゃんの夏のお出かけで、もっとも注意したいのが熱中症。暑さにより体温が急激に上昇して脱水症状になり、最悪の場合は死亡するケースもあります。夏のお出かけは、できれば陽射しの強い10~14時くらいを避け、朝晩の涼しい時間にしましょう。
以前は母子健康手帳に「日光浴をさせましょう」という記載がありましたが、紫外線の悪影響がわかってきたため、最近は積極的に日光に当てる必要はないといわれています。
その代わりに勧められているのが「外気浴」です。あまりに暑い日はムリに外出せず、ちょっと抱っこしてベランダに出たり窓を開けたりして外の空気に触れさせてあげるだけでも、赤ちゃんの気分はリフレッシュします。

水分補給はしっかり

赤ちゃんは腎臓の機能が未熟です。そのため、からだの中に水分が少なくなってもおしっこの量を調節できず、水分の排出が進んでしまいます。だから赤ちゃんは大人よりも脱水症状を起こしやすいのです。
あまり汗をかいていないようでも油断は禁物。皮膚の表面から水分が蒸発して、知らず知らずのうちに脱水が進んでいることがあります。脱水症状を防ぐために、夏場の外出時はこまめに水分を摂らせるようにしましょう。

帽子は必ずかぶせて

日中のお出かけは、帽子を忘れずに。頭への直射日光を防いで体温上昇を防ぐだけでなく、日焼け予防にもなります。
つばが広めのものが陽射しよけには効果的ですが、麦わら帽子など固いものはベビーカーに乗ったときや抱っこしたときにジャマになることがあります。屋内に入ったときにかばんなどにすぐしまえるよう、折りたたみできるやわらかい布製のものがおすすめです。

汗をかいたらすぐ着替え

赤ちゃんはとっても汗っかき。夏の日にお出かけすると、すぐ背中などにぐっしょりと汗をかいてしまいます。
汗をかいたままでいるとあせもの原因にもなるので、服が濡れるほど汗をかいていたら、できるだけ早めに着替えさせてあげましょう。そのときに濡れタオルなどでちょっと汗を拭いてあげると、あせもの予防になります。
デパートなどは冷房が強いことが多いので、汗で濡れた服のままでいるとからだが冷えてかぜをひくことがあります。冷房の強い場所に行ったら、面倒でも着替えさせるか、薄手のシャツなどを1枚着せて、からだが冷えないようにしてあげましょう。

UVケアを忘れずに

日中のお出かけで注意したいのが紫外線。紫外線は皮膚がんの原因になるなどの悪影響が知られてきて、赤ちゃんのうちからのUVケアの重要性が見直されています1)
ただ、日本では日焼け止めクリームの成分の規制がなく、赤ちゃんにとっては刺激が強い成分が含まれていることがあります。皮膚の弱い赤ちゃんは日焼け止めクリームに頼らずに、「日中の外出は避ける」「帽子を活用する」などして上手に紫外線を防ぎましょう。
近ごろは、ベビーカーに取り付けられるミニサイズの日傘なども販売されています。
しかし一方で、紫外線は皮膚でのビタミンDの産生に必要です。過度に紫外線曝露を避けることは赤ちゃんのビタミンD不足およびくる病の発生につながります。特に母乳栄養児では、ときには日光浴も必要です2)

参考

  1. 日本小児皮膚科学会:「こどもの紫外線対策について-お役立ちQ&A」
    (http://jspd.umin.jp/qa/03_uv.html) [2021年5月25日確認]
  2. 大薗 恵一:厚生労働省成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業「小児ビタミンD欠乏症の実態把握と発症率の推定」平成28年度報告書

上手に虫除け

赤ちゃんが蚊に刺されると、大きく腫れてしばらくしこりが残ることがあります。また、掻き壊してとびひになってしまう危険性もありますから、外出の際は虫除け対策をしっかりしたいものです。
しかし、虫除けスプレーの主な有効成分であるディートは、6か月未満の乳児には使用しない、6か月以上2歳未満では1日1回までと使用の目安が決まっています。使用する場合も、顔には使用しない、なめたりしないように気をつけなければいけません1)。虫除けスプレーやクリームは、成分を確認して使用しましょう。
蚊取り線香や蚊取りマットなど薬剤を使った虫除けは、人体に影響がないとされていますが、体質によっては目のかゆみなどの症状が出ることがあります。

赤ちゃんがいる場合は、「長袖・長ズボンを着せる」「超音波タイプの蚊除けを使う」「虫の多いところに行かない」など、なるべく薬剤に頼らない虫除け方法を選びましょう。

出典

  1. 厚生労働省:「ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について」
    (https://www.mhlw.go.jp/topics/2005/08/tp0824-1.html) [2021年5月25日確認]

夏にかかりやすい赤ちゃんの病気

暑さで体力が落ちる夏は、病気にかかりやすい季節でもあります。
赤ちゃんの様子が普段と違うときや、気になる症状があるときは、かかりつけ医に相談しましょう。

暑さを乗り切るための体調管理

上手な体温調節法や赤ちゃんの食欲が落ちたときの対処法をご案内します。

エアコンの設定温度は?

あまり暑すぎると汗をかきすぎてしまうし、冷やしすぎるとかぜをひかせてしまうし…とエアコンの設定温度には悩まされるもの。一般に、赤ちゃんのためには外気温マイナス5度程度が目安になるといわれています。大人はちょっと暑く感じるかもしれませんが、赤ちゃんは2歳までに汗腺が発達するので、あまり汗をかかせないのもよくありません。湿度が高いと不快感を感じやすいので、除湿機などで湿度を50%ほどに下げてあげるのもいいでしょう。

扇風機、どう使う?

風の当てすぎは冷えの元になるので、扇風機を使う場合は赤ちゃんのからだに直接風を当てないようにします。天井に向けて風を送るだけでも室内の空気が循環し、いくらか涼しく感じることも。
赤ちゃんは寝入ってから30分が最も汗をかきやすいので、寝入りばなだけクーラーをかけて涼しくしてあげると心地よく眠りやすいようです。

暑くても裸はNG

暑そうだからといって服を着させずにいると、汗が肌の上にとどまってしまうので、あせもなどの肌トラブルを起こしやすくなります。袖のないランニング姿や腹掛けだけで過ごすのは、一見涼しそうですが、汗をかきやすいわきの下や背中の汗を吸い取らないので、あまりおすすめできません。

暑さで食欲が落ちたら

あまりに暑いと大人でも食欲が落ちてしまうもの。赤ちゃんも気温が高い日が続くと夏バテ気味になり、食欲が低下することがあります。多少食べる量(ミルクを飲む量)が少なくなる程度で、赤ちゃんが元気にしているなら、それほど心配はいりません。
ただし、大幅な体重減少があったり、ぐったりして元気がなくなったりしているようでしたら、一度かかりつけのお医者さんに相談してみましょう。

食欲はなくても水分はたっぷりと

離乳食を食べたがらなくても、脱水症状防止のために、水分はこまめに与えるようにします。冷たいもののほうが口当たりがいいため、ミルクも普段よりやや冷まして与えたほうがよく飲むことが多いようです。
冷たい飲み物を一度にたくさん与えるとお腹を壊しておう吐や下痢を招き、脱水症状を起こす危険性がありますので、少しずつ与えるのがコツです。

口当たりがよく食べやすいものを

離乳食をはじめているなら、ひとつ前の段階に戻してみるのもいいでしょう。また、ゼリー寄せや冷製スープ、あんかけなど、つるりと食べやすいものだと食が進むことがあります。1歳くらいになったらアイスクリームをあげるのもいいでしょう。
アイスクリームは卵や牛乳、お砂糖などが豊富で栄養価が高く、また冷たくて口当たりがいいので、食欲が落ちているときの栄養補給にはぴったり。ただし、食べさせすぎは糖分の取りすぎや冷えにつながるので、少量にしておきましょう。

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